第157回(2013年1月1日)*ルートビア
最近のマイブームはブロッサム・デイアリー。
アメリカのジャズシンガーでフニャフニャした声でヘタウマみたいな歌い方。
歌い方が可愛いし、アメリカ人なのにフランス語訛りの英語で歌う。
ブロッサム・ディアリーのアルバムに”Sings Rootin' Songs”というのがある。
これはルートビアの販促用のノベルティ・グッズ。
「新発売の記念グッズ」か「ルートビアを買ったら、レコードをプレゼント」みたいな物。
ルート・ビアって何?
" ROOT BEER" 今まで存在を知らなかった。
ビアと言うけど、ビールじゃないらしい。
木の根っことスパイス、生姜、蜂蜜、バニラを混ぜたドリンク。
甘いのか?
アイスクリームを浮かべて、クリームソーダみたいにして飲んでもいいらしい。
アメリカで1866年に生まれた。
1866年、日本なら大政奉還の年、1867年は明治元年。
ふ~ん、歴史は古いんだ。
世界中に愛好家が居て、その人達はルーター(Rooter)と呼ばれる。
わざわざ呼び名があるなんて、お宅っぽい飲み物?
スヌーピーもルートビアが好きだって。
犬が飲める物なら、好き嫌いの多い私でも飲めそう。
←ルートビア
そして、飲んでみました!
見た目はコーラ、匂いはクレゾール、湿布、イソジン。
歯医者さんの匂いがする。
あまりにも匂いのインパクトが強すぎて、味は不明。
新たに嫌いな食べ物を一つ発見。
もう一つのマイブームはヨーグルト・スムージー。
9月に歯が折れて、10月に入院して抜歯後、食生活は相変わらずメチャクチャ。
柔らかい物を2cm角くらい、ちょびちょび食べて、1人だけ食べるのが遅い。
頭はササッと食べたがってるけど、現実はちょびちょび、ゆっくりゆっくり。
歯茎が硬くなるのを待って、1月から治療開始。
朝食はトーストをやめてヨーグルト・スムージーにした。
入れる物や量を変えて、日替わりで色々な味が楽しめる。
翌朝のスムージーを楽しみにして眠りにつく毎日です。
ミキサーにりんご、梨、葡萄、バナナ、小松菜、ヨーグルトは一人前が100cc、
豆乳も1人100cc、自家製の蜂蜜柚子を入れてスイッチ・オン。
蜂蜜は絶対必要・・・ヨーグルトの効果を高めてくれる。
←ヨーグルト・スムージー
果物は何でもOKです。
柿とバナナはトロッとしてこくが出る。
野菜は葉っぱ物の小松菜、菊菜、大根葉、にんじん葉がさわやか。
セロリは癖があるけど、アクセントになる。
私はビタミンKを沢山とってはいけないので、緑の葉っぱは極少量。
どれも生なので、50度のお湯でよく洗ってから使う。
畑から私の手元に来るまで、何人に触られてるかわからない。
雨も埃もかぶってるし。
葡萄は冷凍すると長持ちする。
茎を少しだけ残して、良く洗って冷凍すると常にフレッシュで長持ち。
一粒ずつ洗うのが面倒なので、種無しの巨大な粒の葡萄がお勧め。
←少し茎を残して冷凍した葡萄
朝のパンと夜のお米を止めたからか、スムージーのおかげか、煮物やお味噌汁に豆乳と酒かすを3cm角入れるようになったからか?
この4ヶ月、血液検査の結果がいい。
全ての検査の数値が見事に正常範囲に入ってる。
美味しくて、健康にいいのって最高。
リンパマッサージのやりすぎで歯が折れてから、顔の運動もお休みしてる。
外見をどうのこうのはあきらめて、これからは内臓美人を目指そう。
ただ、綺麗になっても人に見せられないのが残念。
by mikiris
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冬のアムステルダム
12月に店主がオランダへ仕入れに行きました。
日によっては気温が零下の日もあるけど、室内は暖かく、京都より過ごしやすいようです。
街中にはクリスマスの飾りがしてある
電車道には電飾のアーチ
レストランの窓にリース、 寒い日は噴水も凍る
アムステルダム・・ダム広場と運河
運河の縁は路駐できる・・有料
郊外の小さな町の店
露天のスケートリンクを製作中、クリスマスの植木市
アムステルダムに新しく出来た店のチョコレート。
直径10cmの箱、生チョコで全種類違う味のチョコ。
by mikiris
第158回(2013年2月1日)*仕舞い時
ベビー・ブーマー達が世界中で最も人数が多いので、
当然、私の周りにも団塊世代の人が多い。
勤めてる人なら退職の時期が近づいている。
男性では仕事を辞める事を考えてる人達がいる。
自営業で商売を縮小して仕舞う準備を考えてる人もいる。
それに反して女性達は総じて元気。
還暦を越えてから新たに何かを始める人が多い。
60歳を越えてから受験勉強をして、大学へ入った人がいる。
ゴルフを始めた人もいる。
お店をオープンしたり、海外へ語学留学したり、習い事を始めたり。
お店をオープンして店舗だけでなく、出張販売をする人もあり、活動的。
趣味でやっていた事を仕事にしたり、物を作る人はプロの作家に転向。
作品をネットショップで販売したり、画廊で展示会を開いている。
アンティークレースを素材にして何かを作る人も多い。
大人用のお洒落な洋服、人形の服、アクセサリー、バッグ、ランプ、室内装飾。
作りたい物やアイデアがどんどん湧いてくるみたい。
オリジナリティのある作品にファンが付いて
「注文が沢山来て、材料が足りない、、、」
「先日の展示会で全部、売れてしまって、、」
「次の作品展の為に準備しなくては、、」
皆、忙しく充実した時間を過ごしている様子。
男性は人生の仕舞い時を考え、女性は次のステージで楽しむことを考えてる。
好きな仕事をして、ちょっとだけ儲かって、好きな事に使う。
趣味の延長で始めた仕事が大きく成長する事もある。
私は団塊世代より少し下の世代。
仕舞い時を考える時期が近づいてるのか、新たに何かを始める最後のチャンスの時期か、、、
仕舞う事を考えて仕入れを縮小すると「しょーもない店」になってしまう。
常に「何か変わった物」「ちょっと面白い物」に目を向けてないと店の輝きがなくなってしまう。
どっちかなー。
考えるだけでグダグダして、何もやらないで時間が過ぎていく。
先日、ちょっと目からウロコな事があった。
私が20代の頃に国際会議の事務局の仕事をしている時にお世話になった精神科の先生と食事に行った。
現在、先生は80歳。40代で開業したかったけど、大学病院や教授が離してくれず、
何度も大学病院を辞めると言っても、その度に引き止められて、
「3年居たら、辞めてもいい」
そう約束した教授が急逝して、自身が教授になり、又、辞められなくなった。
今度こそ、開業と思ったら、別の病院から依頼があり、断れなくて行く。
そんな事が何度も続いて、73歳の時に念願かなって開業したそうだ。
「その年で引退とか、考えはらへんかったん?」と聞いたところ
「全然、やっと開業できて嬉しかった」
医院の診察の合間に産業医や公共機関の仕事もこなし、
コレステロールが高い、と言いながらもワインとフランス料理を楽しむ。
高倉健さんとはタイプが違うけど、元気で見た目も若いし、話し上手。
人間が大好きで誰にも優しい。
人生、生きてるうちは消極的になったらアカンと証明しているような先生。
京都に住んでる83歳の伯父。
「車庫証明を取らなアカンね」
「車庫証明って、誰か車買うの?」
伯父は2年前にクラウンの新車を買ったばかり。
「人生、残り少ないし、新しい車に乗るなら今なんや」
どこが気に入ってるのか、同じ車種、同じ色、同じナンバーにする。
すぐ、どこかにぶつけて車が凹んでるので、
「アイサイトの付いた車にしたらええやん」と言っても、大きいのが好きらしい。
毎日、英字新聞を読んで、犬の散歩をして、2ヶ月に1回は東京へ車で往復してる。
東京の伯母は83歳で診療所をやってる。
「梅ちゃん先生」と同じ世代。
話し方がキビキビしていて、早口で論理的。
60歳を越えたら、人それぞれ、心身ともに大きく差が出る。
何歳になったら、なんて年齢にとらわれず、
「もう、これ以上頑張るのはしんどいなー」と思う時が仕舞い時を考える時。
それなら何か、新しい事を始めようか。
大学に入ったり、留学したり、勉強はイヤだしな~。
スキューバダイビングや魚釣りは日焼けするしな~。
鴨長明の方丈記を古文書で読んで、今後の進路を考えようか。
そんな事をツラツラと考えていたら、アマゾンで注文した本とCDが届いた。
年末にアメリカへ注文したのが、今年になってから届いた。
さて、ちょっと音楽を聴きながら、本でも読んで休憩しましょう。
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かしわ大好き
京都では鶏肉の事を”かしわ”と呼ぶ。
全国的に”かしわ”と言ってると思ってたので、京都以外で言わないと知ったのは去年の事。
TV番組で聞いただけなので、未だに信じられない感じ。
”かしわ”は”かしわ屋”さんで売ってる。
京都産の丹波地鶏、名古屋コーチン、播州や鳥取など、各地のブロイラーと地鶏がある。
それぞれにモモ肉かたまり、胸肉かたまり、皮有り、皮なし、すき焼き用、水炊き用、
唐揚げ用、骨付きブツ切り、1羽丸ごと、骨だけ、せせり、等々、用途に応じて種類が多い。
肝や砂ずり、黄色い玉も並んでる。
肝をレモン汁で煮て、網で漉して生クリームとハーブ、塩、胡椒を合わせてレバー・ペーストが作れる。
かしわ屋さんでは鴨や鶉(うずら)も売ってる。
高いけど、たまに贅沢して、「鴨南蛮」。
ミンチ肉も種類が色々ある。
「地鶏胸肉のミンチ」「地鶏モモ肉のミンチ」「ブロイラーのモモ肉ミンチ」
「ミンチ(指定なしで一番安い)」「味付けミンチ」。
これらが各産地の物があるので、選択範囲は広い。
ミンチのスープ
材料
A 地鶏胸肉ミンチ、おろし生姜、醤油、酒
きのこ(椎茸、シメジ)、白菜、大根、酒かす
1.Aを合わせてビニール袋の中でグチャグチャにする。
2.鍋に無添加のチキンスープの元と酒かす、きのこ、大根の半月切りを入れて、沸騰させる。
3.スプーンでミンチ団子を丸くして落としいれる。
4.追加で白菜や豆腐、葉物野菜を入れる
蜂蜜チキン
材料
かしわ・・すき焼き用が使いやすい
きのこ・・椎茸、シメジ、マッシュルーム、何でも
オリーブオイル、ポン酢、蜂蜜、生姜、酒かす
1.耐熱の容器に酒かす3cm角を入れ、かしわを並べて塩、胡椒
2.適当なサイズにしたきのこをのせる
3.すりおろした生姜を乗せ、ポン酢、オリーブオイルをかける
4.冷蔵庫で一晩置く
5.オーブントースターで目盛り10-15
6.かしわを裏返して、目盛り10-15
アレンジで蜂蜜の代わりに柚子の蜂蜜漬けを使いました。
生姜の代わりに粒マスタードやカレー粉とココナッツミルク、アレンジは豊富です。
←チキンの柚子蜂蜜焼き
かしわの味噌汁
材料
かしわ・・すき焼き用
A 大根、白菜、人参、蕪、椎茸、シメジ、酒かす
B 豆乳、味噌
1.Aの材料を適当なサイズに切って、煮る。
2.具が出来上がったら味噌を溶いて豆乳をいれる。
3.出汁が濃いので味噌は半分の量でOK。
4.豆乳を入れてから熱くすると湯葉ができるので、とろ火で1~2分。
by mikiris
第159回(2013年3月1日)*英国のレース
私達が目にするアンティークレースの歴史は17世紀のイタリアのレースに始まる。
イタリアのレースをフランス宮廷が輸入し、高価なレース代金で国の財政が苦しくなるほどだった。
フランスの財務大臣、コルベールがイタリアのレースを輸入禁止にして、フランスで似たレースを作り出した。
この為、18世紀に入るとイタリアのレース産業はほぼ消滅した。
18世紀のフランスでは宮廷文化が花盛り。
男も女も豪華なレースを飾って、見せびらかして、お洒落を競った。
アランソン、アルジャンタン、ポワンドフランス、手の込んだニードルレースが沢山作られた。
夏用のレースとしてブロンドやメッヘレンのような薄手のレースが人気だった。
フランス革命によって、宮廷文化の崩壊、レース職人はギロチンにかけられたり、他国へ逃亡した。
18世紀、19世紀を通じてベルギーではレース産業が盛んだった。
ベルギーは加工貿易の国で、ヨーロッパの中央にあるという地の利をいかして、織物産業が盛んだった。
絨毯やタペストリー、レースの優れた物が多数作られた。
それらを近隣の国に輸出していた。
そして次は英国の時代、
1801年にグレートブリテン島にイングランド、スコットランド、ウェールズの3つの国が、アイルランドも含めてグレートブリテン連合王国となった。
正式名はUnited Kingdom of Great Britain and Northern Ireland 。
19世紀に英国の支配下にあった国で世界一周ができる。
北アメリカのカナダ、アメリカの東部、南アメリカのギアナ、フォークランド、エジプト、スーダン、
南アフリカ他のアフリカ諸国、中東、アフガニスタン、インド、ビルマ、シンガポール、
マレーシア他の東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー、香港。
広大な支配下の国から素材や製品を取り寄せて、英国に質の良いレースが集まった。
英国内でもレース作りが盛んになった。
スコットランドでは北アメリカから輸入する綿でエアシャーワークが生産された。
Ayrshire workは薄手の綿布に白糸で手刺繍、カットワーク、ニードルワークを組み合わせる技法。
布をカットした中を刺繡でモチーフを埋める。
このモチーフは100種類以上ある。
南北戦争の為にアメリカから綿の輸入が途絶えた為。
素材が無く物が作れなくなり。19世紀中頃に産業として成り立たなくなった。
職人は南の方やフランスに移動して、エアシャーの技法が広まることとなった。
レースの技法は小さな区域の独占的な物で門外不出であり、出来上がった物は高値で売れた。
修道院や農閑期の農民、家族の大切な収入源だった。
しかし、時代が進むに連れて交通機関も発達し、人の移動もあり、
同じような技法で同じようなレースが各地でつくられるようになった。
マルタ島は1964年に独立するまでは英国の領土だった。
この国でボビンレースを作り出したのは1830年。
バルセロナから絹糸を輸入してクリーム色や黒のボビンレースを織った。
1851年、ロンドンの万博で展示した絹糸のマルテーズレースが人気になり、1860年までに各地で類品が作られた。
英国のベッドフォードシャーではベッドフォード・マルテーズ、フランスのル・ピュイ、スペインでも類品がつくられた。
類品は本家の比べて麦の穂のようなデザインが大きかったり、糸が太かったり、しまりがなかったりする。
マルタ島では類品と区別する為にマルテーズ・クロスをデザインに組み入れるようになった。
←クロスの入ってないマルテーズレース
マルテーズクロスの入ってないレースはマルタ島の物ではない、と言うのは間違いで、
1860年以前のマルテーズにはクロスは入ってないし、以後の物でもデザインを重視して入れてないのもある。
ベッドフォードシャーはマルテーズの類品も作ったが、その他にも多数のレースを作った。
全体をボビンで織るのでストールやウェディング・ベールのような大きな物は少ないが、衿や袖、縁取りレースは多い。
密に織るので重くなるので、大判の物が無いのかもしれない。
同じ、イーストミッドランドのバッキンガムシャーやノーザンプシャーでは細い糸でボビンレースを織った。
網目が透けて見える軽いレースで、ストールや大きな衿、ケープが主力だった。
デボン州、ホニトンでは17世紀よりレースが作られていた。
18世紀にホーリー・ポイントと呼ばれるニードルレースがあった。
盛り上がりのない、平坦なニードルレースでベビー帽の頭や胸に使われた。
現存する物が少なく、私もコレクションの2点の他、数回見たことがあるくらいです。
18世紀にホニトンで織ったボビンレースはデザインの傾向が2種ある。
このレースを18世紀のポワンダングルテール(Point e'Angleterre)と分類する本もある。
18世紀のブリュッセルのレースと分類する本もある。
糸もデザインも用途も同じで、どちらがどちらを真似したのか。
現在、誰も確信も確定も出来ないのが実情です。
その後、19世紀には技法もデザインも独自の物へと変化した。
ホニトンの薔薇と呼ばれるモチーフはカタツムリのような丸い渦巻きに波が付いた形。
百合の花は蜂のようにも見える。
薊(あざみ)、蝶、フクシャ、菊、クローバー、シダ、ありとあらゆる植物が題材になった。
鳥やライオン、動物も題材になった。
全体をボビンレースで織り上げると時間がかかりすぎるので、
マシンネットにボビンレースのモチーフをアップリケする技法が考え出された。
これだと画期的に早く仕上がるし、見た目も重さも軽い。
多数のストールやウェディングベールが作られた。
数は極々少ないが、黒い糸で織られたホニトンもある。
ホニトンの町にAllhallows museumがあり、レースが展示されている。
サイトにはホニトンレースについての一問一答がある。
質問は「ホニトンレースとはどんな物ですか?」から始まり、名前の由来、技法の由来、作り方など。
英国の他のレースに比べても糸が格段に細く、1cm角を作るのに5時間かかる。
ハンカチや衿には1000時間を要する。
昔は貧しい労働者の奥さん達が請負でレース作りをしていた。
現在、職業としてホニトンレースを作る人はなく、趣味で作っている人が世界のあちこちに居る。
3月6日より17日まで、京都のイリスにてアンティークレース展「18-19世紀の英国のレース」を開催します。
約80点の白、黒色のホニトン、ベッドフォード、バックス、ホーリーポイントを展示即売します。
期間中無休で頑張りますので、花粉にも黄砂にも負けず、ご来店をお待ちしています。
P.S. 展示の品は80点の予定でしたが、20年間のコレクションから選んで162点を展示しています。
by mikiris
第160回(2013年4月1日)*フルタイム
友達が入場券をくれたのでコストコへ行ってみた。
コストコはアメリカのスーパーで、安いけど量が多い。
1年程前に京都府の南の方、八幡にできた。
私の家からは車で1時間以上かかる。
会員制スーパーで年会費が4200円。
友達がくれた入場券は1回限りのチケットで、商品はレジで5%増しにして計算される。
会員になっても1年以内に退会すると会費は返金されるので、一応、会員になった。
行く前にネットでコストコ攻略法を調べて、お勧めの商品もチェックして、いざ、出陣!
保冷剤や保冷バッグも用意した。
平日の11時頃、駐車場は6割ほど埋まっている。
お客さんの年齢層は若くて、30代のファミリー、ママ友グループが子連れで来ている。
スーパーに買い物に行くというより、娯楽施設に来ている感じ。
もちろん、私達もレジャーと買い物を兼ねてる。
しかし、中年二人組みは場違いな感じ。
他の人の買い物カートの中を覗いて、買い物の参考にする。
何でも量が多いので、私には買えない物もある。
ロールパンは36個入りだし、お寿司は4人前が一皿。
フレッシュコーナーに生のブルーベリーやラズベリーがある。
キウイもマンゴーも箱売り。りんごは10個入り。
毎朝のジュースに使うので、果物をゲット。
冷凍できる果物は便利やね。
アルゼンチンの蜂蜜もゲット。
ベーグル12個入りは冷凍できる。
ハーシーのチョコや甘納豆、ティラミス、ローストチキンもゲット、ゲット。
災害用に水も買っちゃえ。1リットル瓶は便利だから2ケース。
洗剤も大きいね。1年くらいは使えそう。
いつしか、大きなカートは上も下も満杯。
フードコートでドリンク飲み放題付きのホットドッグ180円のランチ。
自宅の冷凍庫は氷のトレイと食パンしか入ってない。
トレイを全部放り出して、小分けにしたチキンや果物を冷凍庫へ。
自宅の冷凍庫に入りきらない分は麸屋町の店の冷凍庫へ。
1ヶ月経っても、まだまだ、沢山あります。
昔は自宅でパーティや何人も集まって食事会をしたけど、今やコレステロールを気にする粗食の二人暮らし。
そんな私達には近所のスーパーやデパ地下が似合ってる。
同じ友達がHULUを勧めてくれた。
2週間無料お試し期間だったのでトライしてみた。
インターネットの回線で映画や外国のTVドラマを見るサービス。
1ヶ月980円で、ちょい古の映画やTVドラマシリーズが見られる。
友達は英語音声、英語字幕で見ている。
私は日本語字幕に助けられながら英語音声で見る。
英語のスピードラーニングになるかなと思ったけど、無理無理。
聞くだけで英語をしゃべれるなら、中学の頃からボサノバ大好きの私はポルトガル語がペラペラのはず。
最初に見たのは「NCIS」
海軍の警察の話で、40分で1話完結。
アメリカは犯罪捜査をする管轄が分かれていて、FBI、保安官、CSI、CIA、市警との縄張り争いもある。
BODY(死体)を確保した所に主導権がある。
NCISを見続けて数日後、あれ?ひょっとして?この人・・・デビッド・マッカラム?
いや~、なつかし~。
子供の頃、0011ナポレオンソロを見ていた。
ロバート・ボーンがナポレオンソロ。
相棒のイリヤがデビッド・マッカラムだった。
イリヤ・クリヤキンは金髪のロシア人という設定だった。
NCISではイギリス人の設定。
検視官のイリヤ(劇中ではダッキー)はイギリス風の古い洋館に住み、モーガンに乗ってる。
蝶ネクタイとジャケット、心臓外科医の女医さんや不動産屋の女性とデートする。
デビッド・マッカラムはイギリスの北の方、グラスゴー生まれのイギリス人。
1933年生まれだから、今年80歳。
すごいなー、イリヤ、いくつになっても素敵やわ。
現在製作中のシーズン10にも出演する。
フルは見る物が沢山あるので、毎晩ドラマ2本に決めてる。
それでも、毎晩疲れてます。
4月に店主がオランダへ仕入れに行く。
1人暮らしは好き勝手な事が出来ていいけど、セーブする人がないので、色々と気をつけなければ、、、
フルタイムでHULUを見る、なんて事のないように。
by mikiris
第161回(2013年5月1日)*西洋カルタ
骨董屋をやってると色々なリクエストがある。
身の回りにある物、ありとあらゆる物に起源があり、古い物がある。
店を開店して間もない頃
「古いトランプが手に入ったら欲しい」とお客様から要望があった。
20数年前、ヨーロッパには年に4-5回、行っていたけど、トランプは見かけない。
私達が行く場所が陶磁器や銀器、レースの集まる所でトランプはない。
その後、20数年間、仕入れの度に気をつけてトランプを探す。
結局、私は1個も見つけられなかったけど、店主は何個も見つけて隠していた。
何故かと言うと、私に見つかると店に出して売られてしまうから。
昨年、ライティング・ビューローの引き出しを開けたらトランプがあった。
何セットもあり、問いただすと少しずつ買い集めて、隠していたらしい。
少し、額に入れて店に飾った。
1700年代のフランスのトランプは木版に彩色で紙もザラッとした厚紙。
2枚の大きな紙を糊で貼り合わせて用紙を作り、印刷後に紙切り機でカットする。
キングやクイーン、それぞれに名前が付いている。
シーザー、アレクサンダー、ダビデ、ユディト、歴史上の人物の名前。
人物が1人だけ立ってるのをシングル・エンデッドと呼ぶ。
足元に犬が飛びついてるのもあり、可愛らしい。
1800年代のイギリスのトランプは画面いっぱいに絵が描いてある。
フランスのに比べて紙の巾が広いし、人の体型がアンバランス。
顔が大きい割りに足が細い。
木版やリト、銅版印刷。
全部、手描きのトランプもある。
すごく珍しいし、特注品で作者の銘が入ってる。
18-19世紀、当時は未だ紙が高くて、トランプは高価な物だった。
薄くて、クシャクシャになる紙ばっかりだったので、こんな小さくて堅い紙は重宝にされた。
裏面が無地の白だったので、借用書、ラブレター、招待状に使われた。
そういう習慣だったらしいが、そのままでゲームをすると何の札か知られてしまう。
持ち主はトランプメーカーに裏面のメモ書きを消すように修理に出した。
トランプメーカーと言っても、家内工業の工房。
裏面のメモ書きを消す注文が多くて、職人は手作業に追いまくられて大変だった。
1840年頃にトーマス・デ・ラ・リュ(Thomas de la Rue)がトランプの背表紙に模様をつけるのを思いついた。
彼は印刷方法として活版印刷を考案して1831年にパテントを取っている。
裏も表も綺麗なカラー印刷ができる。
これによってトランプは画期的に安く、大量に作れるようになり、世界中に広まった。
デ・ラ・リューはイギリスの「トランプの父」と呼ばれている。
←借用書や覚書
英国ではスペードのエースは特別の存在で、製作年代、メーカー名、納税の証拠が印刷されている。
トランプは課税対象だった。
フランスではクローバーのジャックに税金を払った証拠としてメーカーの名前を入れた。
イタリアのトランプではコインのAに課税の印が入っている。
値段の高い本物に対して安い偽物が出回るのは、今も昔も同じ。
偽物が出回って、見分けが付かなくなり混乱して、課税は立ち消えになった。
財政が苦しくなると再び、トランプに税金がかけられた。
課税ー廃止、課税ー廃止が何度か繰り返された。
日本でも1902年に骨牌税がかけられるようになり、麻雀牌や花札、トランプの包み紙に証紙を貼った。
うん、包み紙に切手みたいなのが貼ってあったの、覚えてる!
その後、骨牌税はトランプ税と名前が代わって、消費税が始まった時に廃止された。
トランプの始まりは9世紀の中国とも14世紀のエジプトとも言われている。
しかし、詳しい事はわからない。
人々がトランプの歴史に興味を持ったのがここ数十年。
イタリアの教会に残っていたお坊さんの日記、小説の中の何気ない一行、
課税した時の領収書やちょっとしたメモが資料になっている。
日々、新しい発見があり、トランプ史は進化し続けている。
一般にトランプと認識されている物は14世紀後半のヨーロッパ、スイス、イタリア、フランスで広まった。
エジプトと貿易をしているイタリアやスペインにトランプが広まり、隣国フランスへ伝わった。
イタリアやスペインの絵札はキング、馬上の騎士、歩く従者。
マークは剣、カップ、コイン、棍棒の4種。
現在でもイタリアやスペイン、植民地だったラテン系の国では棍棒や剣のトランプが一般的。
さて、イタリアからトランプが伝わったとき、フランス人は男3人の絵札が気に入らなかったらしい。
1480年代、フランスの宮廷では女性もトランプ遊びをする。
「何で、絵札が男ばっかりなのよ」
「こんな男尊女卑は許されない!」
フェミニストの男性もわがままな女性を支持。
この頃のフランスの女の人はけっこう権力があって、画家のスポンサーになったりしていた。
ヨーロッパではルネッサンスの芸術が満開。
ミケランジェロやダ・ビンチの時代。
「コインや剣、棍棒のマークなんか野暮ったい」
「ハート、ダイヤ、スペード、クローバーに変更しましょう」
「ついでにゴチャゴチャした色は赤と黒に統一してスッキリ」
「騎士をやめて女王にしましょう」
「服装はお洒落に宮廷の衣装と同じで良いわ」
絵札の人物に名前がついたのもこの頃。
好き勝手にアレンジするのはフランス人の特性か、何がどう影響するか、わからんもんです。
別の言い方では、形式にとらわれず、自由な発想ですね。
大幅に変更されたトランプは兵士の胸ポケットに入ってイギリスへ渡り、探検隊が長い船旅の気晴らしとしてアメリカへ連れて行った。
イギリス、フランス、アメリカではスペード、ハート、キング、ダイヤが一般的になった。
以来、600年以上経つが大幅な変化は無い。
しいて言えば、ハートのキングの髭が無くなった事くらい。
1830年頃に絵札を半分に割り、上半身を上下に描くようになる。
これなら、いちいちトランプの方向を揃えなくてもいいし、対戦相手に
「あいつは絵札を持っている。」
「今、手に入ったのは絵札だ」とバレない。
フランスでは斜めに割って、上下に人の上半身が描いたが、イギリスでは中央で半分に割った。
このデザインをダブル・エンデッドと呼ぶ。
1860年頃にアメリカでジョーカーが考案された。
1870年にトランプの絵札の上下対角線にハートやダイヤのマークを入れて、隅に小さなマークと数字を入れた。
1880年頃、それまで切りっぱなしだった角を丸くした。
店主が集めたトランプが686枚。
同じ時代でも工房によって良い職人を抱えて出来の良い物も有るし、雑で下手くそな出来上がりのトランプもある。
その辺り、店主の厳しい目で却下された物もあった。
18-19世紀の西ヨーロッパの物で、製作の技法が手描き、木版、リト、銅版を中心に集めた。
色付けは手彩色や筆の刷毛目の残るステンシル。
ちょっとレトロで可愛らしい、1枚だけ飾っても絵になる物。
額装したり、バインダーに挟んで、686枚全部を見ていただく展示会を企画しました。
5月1日から12日まで、期間中無休です。
ご来店をお待ちしています。
by mikiris
第162回(2013年6月1日)*奥伊根
中途半端な季節の平日、丹後半島の奥伊根へ行った。
京都から車で3時間。
縦貫道が出来たら、うんと早く行けるようになる。
伊根町は天橋立のもう少し北。
ひなびた漁村で、本当に昔から何も変わってない。
小さな湾を囲んで舟屋が並ぶ。
←湾の中の舟屋
舟屋は家の裏が海に面していて小さな船用のガレージになっている。
道路から見ると普通の家が並んでいるけど、海から見ると船が並んでいる。
自宅から船で漁に出たり戻ったりするので、自家用車の感覚。
ガレージの上は住居。
ほとんどは小さな舟屋で個人の家だが、何軒か民宿を営んでいる舟屋もある。
伊根には舟屋が230軒ほどある。
昔は船が小さかったのでガレージに入っていたけど、今は大きな漁船もあり舟屋の前に留めてある。
←ガレージに入れない漁船
伊根町は小さな漁村で道が細い。
車を停める場所がありません。
観光案内で調べると、道の駅に車を停めて、村を散策したら良い、と書いてある。
道の駅はかなり山の上。
観光バス用の広い駐車場があるが、バスは停まってない。
先へすすんでレストラン、土産物、観光案内所の前の駐車場に車を停めた。
←丹後半島の端の伊根町
案内マップでは階段を降りるのが近道としてある。
降りた場所が漁港、漁業組合、魚のせりをする場所。
早朝なら活気があるだろうけど、午後4時のせり場はひっそりとしている。
←漁港
一応、雰囲気を楽しんで、その辺りを少し歩いて、駐車場に戻った。
降りる時は何も考えずにトントンと階段を降りたけど、登りはきつい。
400段くらいか、百貨店の1階から8階まで階段で上がるくらい。
この頃、運動不足だったので、途中で足のモモが上がらなくなった。
「わ~、大変や。早よ、温泉に浸かって足をほぐそ」
←漁港へ降りる階段
舟屋の里公園から車で北へ行くと棚田がある。
新井(にい)の棚田の他にもあちこちに棚田がある。
田植えの頃が一番綺麗で苗代を作る前の棚田は草ボーボー。
水を張った頃の棚田を想像して満足する。
新井の棚田を上から見るには細い一本道を進まなければならない。
対向車が来てもすれ違えないし、後ろから車が来ても追い越しできる隙間がない。
観光の季節はずれの良い所は細い道に路駐して写真を撮れるところ。
←新井の棚田
伊根町はいくつかの地区に分かれている。
地区ごとに集落があり、途中は海に面した断崖の道や山中の細い道。
新井の棚田より北へ車で30分の地区に浦島神社がある。
平安時代、825年に建てられた神社。
重文の絵巻や玉手箱があるが、普段は見られない。
←浦島神社
←神殿に亀が飾ってある
子供の頃のおとぎ話の「浦島太郎」と神社に伝わる浦島伝説は別。
浦島太郎の息子の「浦島子」が竜宮城で乙姫と347年間暮らして、地上に戻った。
玉手箱を開けて一気にお爺さんになった。
近くに浦島太郎の二男の屋敷跡と三男のお墓がある。
宿泊は奥伊根の油屋旅館。
ここ2年程、湯快リゾートの露天風呂付きの温泉をあちこち行ったけど、もう卒業した。
上等な旅館が廃業したのを改装してるので、建物は新しいし、温泉もいい。
しかし、食事が安物のバイキングで楽しくない。
2年前に喜んで行ってた頃はブリや鯛の舟盛りや地元ならではの料理が並んでいた。
最後に行ったのが山中温泉の「よしのや依禄園」と湯村温泉の「三好屋」。
お湯の良さも大切だけど、料理も何でもいいと言うわけには行かない。
←奥伊根の旅館
近場で小規模の旅館で料理の美味しい所を探して「油屋旅館」に決めた。
丹後半島の片隅に位置する老舗旅館というたたずまい。
部屋数が20室ほどなので、お客さんも夫婦か少人数のグループばかり。
海に面した崖の上に建っていて、露天風呂からの景色がいい。
←旅館からの景色
お湯は少し浸かるだけでヌルヌルになる。
3日くらい居たらツルツルのピカピカになりそう。
食事は新鮮な魚が舟盛りで何種類も出て、生きたアワビの石焼、蟹の天ぷらと盛りだくさん。
←鯛の舟盛り
翌朝は鯛のアラの味噌汁が大鍋で出てくる。
←朝食
冬は蟹、夏は岩牡蠣が美味しいそうです。
春は鯛とアワビ、サワラ、イワシのお造りが美味しい。
舟屋の景色も棚田も日本の美しい景色。
その場所に行って、海の匂い、緑の匂いの中で見る景色は写真やテレビでは得られない。
凪ぎの海、カモメの声を聞いてると時間が過ぎていくのを忘れる。
いつまでも大切にして欲しい情景です。
行き帰りに天橋立を通る。
←天橋立
余談ですが旅館の廊下にサボテンが置いてあった。
私の懐かしのサボテンです。
10年くらい前の事です。
植物を育てられない私はサボテンなら枯れないだろうと買ってきた。
サボテンには色とりどりの花が咲いている。
ピンク、赤、黄、青、小さな可愛い花。
窓際に置いて、時々、水をやっていた。
サボテンの花は枯れずに毎日、機嫌良く咲いてる。
2ヶ月経っても花は満開で咲き続けている。
「このサボテンの花はすごいなー」
「私はええサボテンを選んで、天才や。私の事をサボテンの目利きと呼んで!」
出窓にカーテンをかけて、しばらく水やりも忘れていた。
数ヵ月後、思い出して出窓のカーテンを開けると、相変わらず、サボテンに花が咲いてる。
本体のサボテンは少し茶色くなって柔らかく、しおれているのに、、、
花を触ると堅くて乾燥している。
「いやー、水をやるのを忘れてたし、カサカサになってる」
「そやけど、何ヶ月も花が枯れへんって、おかしいと思わへんか?」
花をいじくっていたら首が落ちてしまった。
落ちた後には針が、、、
他の花をひっぱると、なんと、色付けした造花を針で刺してあった。
何ヶ月も花が枯れないのもおかしいし、それ以前に色とりどりの花が咲く植物なんか存在するのか?
植物オンチならではの出来事。
そのサボテンに再会できて大笑いして、大喜びでした。
by mikiris
第163回(2013年7月1日)*奥飛騨で円空さん
京都では6月に入ると鮎の季節が始まる。
和菓子店では「あゆ」が売られる。
求肥をカステラの生地で巻いて焼きゴテで目を入れた魚の形の和菓子。
このお菓子を見たら 「鮎を食べに行かな」
あちこちの料理屋さんでは鮎の塩焼きが出される。
魚の中では鱧が大好きだけど、鮎も好き。
稚鮎(子供の鮎)を笹でいぶして焼いたのや、若鮎の塩焼き、鮎の刺身も好き。
鮎茶漬け、鮎御飯も美味しいね。
長良川は鵜飼で有名だし、鮎が沢山捕れるし、安くていっぱい食べられると思った。
京都で鮎料理のコースなら7,000円から1万円。
「どっかに鮎を食べに行こう」
6月1日が鮎釣りの解禁日と思ったが、京都の由良川と美山川の解禁だった。
この解禁日に併せて和菓子が売られていたのか。。。。
全国的に鮎の解禁と早合点してしまった。
旅行を計画して、宿の予約を取り、食べに行く所を探したら「鮎」がない!
飛騨の鮎はヤナ漁と言って、産卵の為に川を下る落ち鮎をスノコで受ける漁。
一日に千匹の落ち鮎がヤナ(スノコ)の上で跳ねる時もある。
落ち鮎なので8月から10月の期間限定で併設のレストランも漁の期間だけ営業。
仕方がないので、色々調べて長良川のサービスエリアで「鮎天丼」のランチ。
鮎の開きを天ぷらにしてある。フワフワで美味しい。
←鮎天丼780円!
よく調べなかった私が悪いので、鮎の事はあきらめて、もう一つの目的、円空仏に頭を切り替えた。
円空は1632年に岐阜県で生まれた。
ニコニコした丸い顔の4頭身くらいの仏さんを彫ったお坊さん。
県内に1000体以上の仏さんがある。
1695年に亡くなるまでに日本中を旅して北海道、東北、奈良、和歌山、各地で12万体彫ったと言われてる。
←美並の円空のスポット
円空仏を見るのに、スポットは沢山あるが、まとまっている所は郡上市、美並の「ふるさと館」。
木彫りの仏さんが95体、展示してある。
不動明王や庚申さん、薬師如来は大きな作品。
かまどの神さんとして使っていたような小さいのが沢山あった。
←美並ふるさと館の円空仏
ふるさと館は星宮神社の中にある。
神社の前の粥川は岐阜50名水の綺麗な川。
←澄んだ水の粥川
天然の鰻が生息している。
しかし、この神社に祭ってある星宮(明星天子)のお使いが鰻なので、この辺りの人は鰻を食べない。
神社の絵馬も鰻の絵だった。
←鰻の絵馬
「ふるさと館」へ行く道は一本道。
美並インターで高速を降りて、長良川を渡って10km、道の終点まで。
長良川ではラフティングをしていた。
すごく楽しそう。
次回、チャンスがあったら是非、やってみたい。
←長良川のラフティング
2つ目の円空スポットは高山市郊外の千光寺。
4月に東京の博物館で「飛騨の円空」の特別展があり、千光寺の所蔵品が貸し出しされていた。
←千光寺の円空仏(を模した物)
寺宝館に64体の木彫りの仏さんが展示されている。
見上げるような大きな仁王像は立ち木に直接彫ってある。
不動明王、金剛神、童子は荒削りで力強いが優しい。
少しつりあがった細い目とにっこりした口元が円空のトレードマーク。
三十三観音像は1本の木を4つに割って4体の像を作ってある。
観音様は助ける人に似合った33の姿に変身して人を救うと伝えられている。
残念ながら、一周、3分で見て回れる館内は撮影禁止でした。
←本堂と霊場めぐり
車はお寺の入り口近くの駐車場に停めてもいいし、細いグネグネ道を登って本堂近くの駐車場に停めてもいい。
グネグネ道の片側は山が切り立っていて、片側は崖っぽい雑木林。
対向車が来なかったから良かったけど、すれ違う避難場所が少ない。
帰路ではマスクメロンの大きさの石が数個、グネグネ道に落ちていた。
「行きしには落ちてへんかったのに、、、当たってたら車が凹んだなー」
←北アルプスの山々
岐阜県の高山を過ぎて、新穂高の方へ車を走らせると北アルプスの山々が迫ってくる。
切り立った高い山並みに雪が残っている。
下界では気温が28度、半袖でちょうど良いのに、目の前の景色は雪の残る山並み。
すごくアンバランスな光景に頭が混乱する。
←地上駅をロープウェイから見る
新穂高はロープウェイで2156mの山頂、西穂高駅まで登ることができる。
ロープウェイは毎時30分毎の出発で、1段目、2段目と乗り継いでいく。
駅に到着したのが3時半過ぎで、最終の4時のロープウェイに乗った。
待合室の様子を見ると普段はかなりの行列がある感じ。
平日の最終便、誰も居なくて私達2人だけかと心細くなった。
←45人乗りのゴンドラと駅の待合室
発車直前に登山装備の人が1人、お爺さんグループ5人が駆け込んできた。
ゴンドラ1号は45人乗り、2号は120人乗り。
色々と説明をしてくれるガイドさんと合わせて9人なので広々してゆったり。
登山の人は慣れてる様子で隅っこに立っていた。
友弥人とお爺さんグループは8席しかない座席を確保して、しっかり手すりを握ってる。
フラフラと中を歩き回るのは私だけ。。。
4方向の窓から見える景色が楽しくて、写真を沢山撮った。
←すれ違うゴンドラ
6月の新穂高は文句なしに良い季節。
ロープウェイで登った山頂は気温10度。
薄手の上着が1枚あると良いくらい
頂上には登山口があり、ここから穂高連峰、槍ヶ岳などの山並みが続く。
標高3000m級の山の頂上を自分の目の高さで見られるなんて!
本当なら登山装備で時間と労力をかけて登った人だけの特権がロープウェイで10分足らず。
ハンドバッグとハイヒールで行ける。
冷んやりした空気と雪の残る山並みに360度囲まれて気分いい。
(展望台の景色・・グーグル・ストリートヴュー)
←焼岳
煙の出ている焼岳は山肌が茶色い。
北アルプスの穂高連峰は岐阜県の北東、長野県と富山県に接する辺り。
途中の乗り換え駅に白樺の林や山野草の庭がある。
←山野草ガーデンと白樺の林
散策の道、トレッキング・コースがある。
雪の残る新緑の山並みも綺麗だけど、秋の紅葉の頃も見事だろうな。
紅葉の頃、帰りのゴンドラは1-2時間待ちだそうです。
岐阜県は特別のイメージがなかったけど、遊ぶ所が沢山ある。
高山や白川郷は超観光地で国内、海外からの団体客がバスツアーで行く。
混んでる所と行列は嫌いだから、その辺りはスルーして行かない。
大きな旅館は団体客が入ってワーワーしてるけど、部屋数の少ない宿なら静かに過ごせる。
温泉が多い土地でお湯の質もいい。
活火山の近くのお湯だからかな?
自然が多くて、食べる物も美味しい。
鮎や岩魚、あまご、鱒や鮭、飛騨牛、野菜、果物、山菜。
牧場もあるので、ハムやミルク製品も特産品。
山登りには自信がないけど、湿地帯を散策するくらいなら歩けそう。
11月には雪が降り始める。
それまでの紅葉の季節にもう一度訪れたい。
by mikiris
第164回(2013年8月1日)*京都で避暑
京都は盆地でビルや家が建て込んでるので、道を歩いていても風がない。
夏の昼間、炎天下に出かけるのは根性がいる。
しかし、家にこもってクーラーにひたってるのも、どうかなー。
昔から京都の北、貴船は夏の川床での食事で避暑地として知られている。
テレビでも何度も紹介されてるので、観光客で混んでる。
相変わらず、混んだ所と行列が嫌いな私、貴船より少し山奥の鞍馬へ避暑に行ってきました。
鞍馬には鞍馬寺の御用達の精進料理の店がある。
涼しい風に吹かれて、精進料理を食べてゆっくりした休みの日を過ごそう。
10時半に家を出て、帰宅は1時半頃かな。
そんな予定で出かけました。
出町柳から出ている叡電(叡山電鉄)で終点の鞍馬まで30分。
途中の駅、宝ヶ池から乗ったので20分弱で到着。
←叡電の鞍馬駅
←牛若丸の武芸の師匠は天狗
鞍馬駅の前は木の芽や蕗を煮く匂いがプーンとして、この辺りの特産品を売る店が軒を連ねてる。
駅からお寺の仁王門まで石段を登って徒歩3分。
←仁王門前の石段の途中の店
門の手前、石段の途中にお目当ての精進料理の店、雍州路がある。
民芸茶屋のような店作りで民芸の徳利、皿、木箱がインテリアとして飾ってある。
棟方志功の版画、大判の素晴らしい大首の絵が目を引く。
←志功の大首とレトロな店内
精進料理は品数によって3種類あり、真ん中のを選んだ。
どれも量が多くて、しっかり味が付いている。
デザートのメロンまで食べて、お腹がいっぱいです。
←山菜御飯、とろろ蕎麦、胡麻豆腐、炊き合わせ、3種の田楽
ここで出していただいた山椒昆布がとても美味しかった。
自家製で無添加、少し分けてもらった。
←自家製、無添加の山椒昆布
早めのお昼御飯を終えて、ちょっとお参りして行こか。
仁王門の入り口で鞍馬山への入山料200円を払う。
←仁王門
門の前には毘沙門さんのお使いの虎が二匹、あうんの虎。
仁王門には運慶の長男、湛慶(たんけい)作の仁王さんが居る。
←仁王門の仁王さん
ここから先は俗界ではないので、気持ちを正して入山する。
仁王門を入って左に燈篭の並んだゆるやかな石段がある。
←ゆるやかな階段
これを登ると毘沙門天を祭った普明殿がある。
普明殿は山を登るケーブルの駅でもある。
←ケーブル、牛若号
前日にネットで鞍馬寺を検索していたら、
足に自信のない人はケーブルがあり、日本一短いケーブルで、日本で唯一、お寺が運営する。
運賃は無料だが、代わりにお布施が100円と書いてあった。
ケーブルの距離は200m、高低差は89m。
大した距離でもないし、歩いて登ってもいいけど、せっかくだからケーブル、牛若号に乗ってみよう。
登りはケーブル、下りは徒歩に決めて、片道切符にした。
高低差89mを70度くらいの角度で急な斜面を2分で登る。
ケーブルは100円のお布施の値打ち有り!
上の多宝塔駅に到着。
←急角度のケーブルの線路
←多宝塔駅と待合室
レトロな駅を出た場所に多宝塔がある。
多宝塔には毘沙門天が祭ってある。
←多宝塔
多宝塔の横に細い道(新参道)があり、ツラツラと進んで行くと弥勒堂。
←なだらかな登り道と弥勒堂
弥勒菩薩が祭ってある。
お釈迦様の没後56億7千万年後に弥勒菩薩が現れて人類を助ける。
←なだらかな道は続く
平坦な山の中の散歩道の後に地獄の階段が待っていた。
目の前の石段は20段くらい。
家の階段よりも急な切り立った階段だけど、
「20段だけか」と登る。
←次々に現れる石段
登り終えると角になっていて、曲がると今まで見えてなかった次の階段が20段。
その次も木の陰に隠れて見えなかったけど、階段が続く。
全部で155段の急な石段を登ると本殿金堂があり、毘沙門天、千手観音が祭ってある。
←金堂と金剛床、パワースポット
ここには金剛床(こんごうしょう)という大きな三角形の石が置いてある。
鞍馬山全体がパワースポットだが、この石は宇宙の力を受け止めるスポット。
広々とした場所で、木が茂ってなければ京都市内を一望できる。
←結界があり、経塚の蓋石(径1m)
京都は青龍・朱雀・白虎・玄武に守られていて、北の玄武(亀)の場所が鞍馬山と言われている。
船岡山を玄武とする説もある。
南を守る朱雀(鳥)は宇治の巨椋池に居る(埋め立てられて現在は無い)。
西の白虎は嵐山、東の青龍は賀茂川に住んで京都を守っている。
←霊宝殿へ登る道(徒歩5分)
鞍馬山の本殿金堂の裏、少し登ると霊宝殿がある。
月曜日定休だったので、中は見られなかった。
1階には鞍馬山の植物を展示、2階は寺宝展示、3階は国宝の毘沙門天像が安置されてる。
鞍馬寺には国宝、重文が何十点もある。
芸術、文化的にも見ごたえがあるお寺。
霊宝殿の奥から登り道で義経の背比べ石の場所が標高570m位、ほぼ頂上。
後は急な下り道で木の根がややこしく伸びた「木の根道」を通って、義経堂を過ぎて、
奥の院の魔王殿(650万年前に金星から来た魔王を安置)をお参りして貴船に着く。
霊宝殿から貴船側の鞍馬寺西門まで、30分程。
←徒歩かケーブルで降りるかの分かれ道
今回は貴船の方へ行かずに来た道を徒歩で降りた。
本堂前から急な石段155段を降りて、ケーブル駅へ戻る平坦な新参道と急な下り道との分かれ目に来た。
最初は敷石、石の階段が続く。
←石段の道を下る、下る、
←貞明皇后が休息した場所
大きな御門、義経の供養等、綺麗な水の湧き出ている場所がある。
このあたりから土の道になり、急な下りをジグザグにした九十九折(つづらおり)道になる。
かなり歩いて、かなり山を降りたと思って上を見ると、さっき歩いたジグザグ道がすぐ其処に見える。
「いっぱい歩いたと思たのに、こんなもん?」
「はしごでも掛けてくれはったら、直で降りて近いのやけど。。。」
清少納言も私と同じ意見だったようで
「近うて遠きもの、くらまの九十九折といふ道」と枕草子にある。
遠くて近きものは極楽、舟の道、男女の仲。
←鞍馬山には珍しい植物が多数
←御門
←義経供養塔
牛若丸は7歳から16歳まで鞍馬寺に預けられた。
鞍馬山の天狗に武芸を習ったと言われている。
実際には京都市内、一条戻り橋の清明神社の辺に住む陰陽師の鬼一法眼に武芸を習った。
ちなみに、京都では清明神社と言わずに「清明さん」と呼ぶ。
鞍馬の火祭りで有名な由岐神社に着く。
桃山時代の建築で重要文化財。
10月22日、時代祭りの夜に火祭りが行われる。
鞍馬駅に松明(たいまつ)が1本飾ってある。
←火祭りの松明、藤の蔓でまとめてある
火祭りは子供の松明から100kgの松明まで合わせて200本近くの松明が町を練り歩く神事。
夜6時から午前2時まで続き、乗り物は叡電だけ。
車は全面通行止め。
祭りの間、観光客は一方通行で、由岐神社門前で立ち止まるのは禁止。
10月の鞍馬の夜は寒いし、松明の火は熱いし、火の粉が飛んできて火傷して服は焦げる。
祭りの臨場感は行った人にしか解らない。
←由岐神社
←境内と火除けのお宮さん
←樹齢800年の杉
由岐神社には御神木の大杉がある。
茅の輪が残っていたので茅の輪くぐりをしました。
厄除けです。
6月30日におまじないの言葉を唱えながら茅の輪をくぐって、水無月を食べます。
水無月は氷室から出す氷を模した三角形の外郎のようなお菓子。
茅の輪くぐりは年に2回、6月30日と12月31日に半年間の厄を落とします。
京都市内の神社なら、どこでもこの日の前後に茅の輪が置いてある。
「水無月(みなづき)の夏越の祓い(なごしのはらい)する人は千歳(ちとせ)の命のぶというなり」
この言葉を唱えながら茅の輪をくぐって左へ回る、茅の輪をくぐって右へ回る。
茅の輪をくぐって左へ回る、茅の輪をくぐって真っ直ぐ進んで本殿へお参りする。
簡単に言うと、左、右、左、真っ直ぐでお参り。
数字の8の字を書いたらいい。
←茅の輪(1週間経って枯れてます)
由岐神社の門を出て、階段を降りて、下り坂を歩くとケーブル駅の普明殿。
普明殿前のベンチで一休み。
大きな紅葉の木があり、秋は山全体が色とりどりになる。
←登る時の分かれ道、ケーブルか徒歩か、、
駅へ戻る門前の道で美味しそうな和菓子を売ってる店があった。
門前で一番小さな店で、ショーケースもすごく小さい。
売っているのは和菓子が4種類だけ。
山椒餅ときんつばを買った。
←杉杉堂(さんさんどう)
山椒餅は粒餡で周りの餅が少し甘くて山椒の香りがする。
きんつばは丸くて、本当に刀の鍔の形。
粒餡で少しシナモンの香りがする。
どちらも美味しかった。
←山椒餅と鍔の形のきんつば
1時半に家に帰るつもりが2時半になってしまった。
ちょっとお昼を食べて、ちょっとお参りのつもりが山歩きになった。
この日の気温は37度。
避暑どころか、汗だくで熱中症になりかけで帰宅。
デパートに行くような服装と皮のスリッポン、日傘をさして出かけた。
翌日から3日間、足のふくらはぎが痛い、痛い。
でも、見た目は引き締まった感じ。
鞍馬寺へのお参りは市内のお寺に行くのと違う。
サンダルやハイヒールで行くのは無謀な行為。
鞍馬寺の金堂、霊宝殿より魔王殿を経由して鞍馬寺の西口から出るルートはトレッキングに近い。
西口から貴船神社は近いが、叡電の貴船口まで徒歩で30分。
そういえば、子供の頃に貴船の川床へ食事に連れてもらった。
大きな木がうっそうと茂って、人の気配のない貴船神社の森を歩いた。
木にわら人形が打ち付けてあった。
夜中に白い着物で白い鉢巻、鉢巻には蝋燭を2本、ツノのように刺す。
人に見られずにわら人形を木に釘で打ちつけて呪う。
貴船神社は「丑の刻参り(うしのこくまいり)」で有名な神社です。
夜に貴船神社に行ったらアカンよ。
丑の刻参りの人を見つけてしまったら、、、
「見~た~な~」
その後は知りません。
by mikiris
第165回(2013年9月1日)*Night Zoo+モノラル
京都の動物園は岡崎の美術館の裏側にある。
歴史は古く、明治36年、1903年に開園された日本で2番目に古い動物園。
小さい頃には何度も行ったけど、小学校を卒業して以降、行ってないのは確か。
数十年のギャップを乗り越えて、8月18日に夜間特別開園があると知り、行って来ました。
京都市の動物園は只今リニューアル中。
園内はリニューアルが完成した部分と来年完成部分が半々くらい。
7月に疎水記念館の隣に東エントランスが新設された。
←ライトアップの様子は南禅寺-蹴上げ間の道から見える
リニューアルされた部分が夜間開放地区です。
美術館側の入り口(昔からある入り口)から入るとドーム型の鳥かごがある。
中にはカモ類が居る。
鴨の他、カラフルなオシドリ、雁もいるけど、夜なのでおとなしい。
←大きなドーム型の鳥かご
←アフリカの草原地区
キリンとシマウマが放し飼いにしてあり、厩舎の屋根が通路になっている。
上からキリンを見ることも出来る。
←厩舎の上から
今年の5月16日に生まれた可愛い子供キリンも。
←親子のキリン
昼間は水中にいるカバも陽が落ちると丘に上がってくる。
全身を見せるのは夜だけ。
体重は2-3トンになる。象の次に重い哺乳類。
←丘に上がったかば
フンボルトペンギンは夜になると活動が鈍る。
昼間は水中のカタクチイワシなどを追いかけているが夜は陸に上がる。
←動かないペンギン
暑さに弱いシセンレッサーパンダ。
昼間は冷房をした厩舎に居て、涼しくなると木に登ったり活動的。
←網の通路を移動するレッサーパンダ
←リニューアルされた部分
子供の頃に軸が回ると羽が広がるように上がって回る飛行機の乗り物があった。
動物園の横を通るバスの窓から飛行機が見えていた。
しかし、回転飛行機はなくなっていた。
←空中飛行機はなくなり、観覧車がある
←夜の飛行機雲
猛獣ワールドにはライオン、虎、ジャガーが居る。
夜行性の動物なので、昼に見てもダラーと寝ているが、夜は目を光らせてウロウロしている。
←夜も寝ているジャガー
←厩舎の虎
虎の厩舎は明るく照らされている。
明るい場所の虎はゴロゴロしているが、上の網の通路にも虎が!!
係りの人がサーチライトで照らすと、それまで真っ暗の上に気がつかなかった人達が、、、
「あ、あれは何だ?!」
「あそこにも虎が居る」
「虎だ、虎がいる」
暗闇の高い所にいる虎は丸々と太って、栄養たっぷり、
網がなかったら私達も危ない。
←上にも虎がいる!
←ツシマヤマネコの檻
サーチライトに照らされるアカゲザル45頭。
夏の夜は夕涼みでおとなしい。
←アカゲザルの谷
熱帯動物の地区もリニューアルされた。
中は熱気と湿気でメチャ暑い。
外に出たら思わず「涼しー」
←熱帯動物園
亀が充実している。
インドホシガメ・・体長30cmの甲羅の美しい亀
←インドホシガメ
ホウシャガメ・・マダガスカルの陸亀で体長40cm
草や木の実を食べるが、生息地でペットや食料にされる為に絶滅危惧種。
←ホウシャガメ
蛇も充実している。
シナロアミルクヘビ・・メキシコのシナロアに住む蛇でネズミやトカゲを食べる。
←シナロアミルク蛇
ミドリニシキヘビ・・熱帯雨林に生息して鳥や小動物を食べる。
木の上に生活して夜行性、昼間は木の枝でとぐろを巻いている。
←ミドリニシキヘビ
カピバラ・・最大のげっ歯類(ネズミの類)
アマゾン川流域で水中の草や木の根を食べる。
←カピバラ
インドオオコウモリ・・夜行性で木の実を食べる。
小さいコウモリと違って、超音波を出さずに有視界で飛ぶ。
←インドオオコウモリ
白フクロウ・・北極圏に住むが北海道まで南下してくるのもいる。
大きくて白くて可愛い。
←白フクロウ
隣にはホンドフクロウ・・ユーラシア大陸北部、九州以北に生息してネズミや小動物を食べる。
泣き声はゴロスケホーホー。
←ホンドフクロウ
大山崎美術館とコラボでバーナードリーチの作品に表れる動物展を開催中でした。
動物園ではポスターと写真だけ。
作品は大山崎で展示しているが、9月1日まで。
←バーナードリーチの動物
ナイト・ズーは私より一緒に行った店主の方が楽しんだ様子。
何度も何度も「面白かったー」と言ってた。
他の来園者たちは家族連れ、若いカップル、中年カップル、老年カップル。
子供は意外に少なくて、どちらかというと大人たちが必死で写真と動画を撮っていた。
今回の夜間開園はなんと、42年ぶりだそうですが、次回は11月23、24日にあります。
猛暑の夏の夜、楽しい時間でした。
by mikiris
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モノラルの音楽
毎年のことだけど、8月は店が暇です。
暇なのでPCの前に居る時間が増えて、面白い物を見つけてしまう。
最近はまっているのが、アマゾンでCDを買うこと。
私が好きなのが1950年代のジャズなのでモノラルの物が多い。
レコードで聴いていた時は音がイマイチだったのが、デジタル加工して良い音で聴ける。
音に広がりが出て、古い感じがしない。
ブロッサム・ディアリーとイリアーヌはいつ聴いてもいい。
ピアノだけやビブラフォンだけも好き。
ピアノはデーブ・ブルーベックがディズニーの曲を演奏するのがお気に入りです。
これはブルーベックの20枚組みアルバム。
ヴィブラフォン(Vibraphone)は鉄琴みたいな木琴みたいな楽器。
ミルト・ジャクソン以外にも素敵な音を聴かせてくれる人がいる。
ライオネル・ハンプトンのFlying Homeが聴きたくて買ったCDは275円。
シングルかと思って注文したら2枚組み49曲!
アメリカからの送料350円でした。
YouTubeで検索してたら映画のマルコルムXで使われたFlying Homeがあった。
これはリンジー・ホップ・スイング・ダンスを見るのも面白い。
ラテンジャズのカル・ジェイダーもお洒落な感じ。
ラテン系なのでリズミカルな曲が多いけど、バードランドの子守唄などロー・テンポなのもやってる。
自分のCDも沢山だしてるけど、他の人とコラボしてるのも多い。
ビブラフォンは引っ張りだこです。
今50代、60代の人には懐かしいカーリー・サイモン。
キャロル・キングやジェームズ・テーラーと歌ってた。
あの頃の曲は you are so vain
私も「ユーソーベーン」なんて歌ってた。
何十年も経って、カーリー・サイモンがイメチェンして出したCD。
グレン・ミラーのムーンライト・セレナーデがこんな感じになりました。
このCDは買って良かったー。
入ってる曲も歌い方も全部大好き。
近所の十字屋に行っても、曲を気軽に視聴できないし、何を買ったらよいのかわからない。
YouTubeで聞き比べて好きなCDが買える。
店主は「買わんとダウンロードしたらええんちゃうか」と言うけど
あっちこっちで聴きたいし、コピーを作って車用、自宅用、店ではオリジナルを聴く。
こんなことして遊んでたら店番の時間もあっと言う間に過ぎる。
by mikiris
第166回(2013年10月1日)*お月見団子
9月19日は中秋の名月だった。
京都のあちこちに被害をもたらした台風18号が通り抜けた3日後。
水位が上がって隣のみそそぎ川と一体化していた加茂川も落ち着いて、橋げたに絡み付いていた草の塊も取り除かれた。
京都の東山を背景に登り始める月はジョルジュ・メリエスの映画「月世界旅行」みたいに巨大で明るかった。
お月見の日は月見団子を食べるのが決まり。
何を隠そう、私は月見団子が大好き。
毎年、この季節が楽しみ。
美味しい栗餅も秋にしか食べられない。
早速、餅屋に買いに行った。
←月見団子
京都では餅系の和菓子は「もちや」で買い、上生菓子は「おまんや」で買う。
上生菓子、主菓子(おもがし)はお茶会で使う「きんとん」や「練り物」。
季節の花や風景を題材にしてあり、口の中で溶けてしまう。
「おまんや」の秋の定番は「栗きんとん」「芋名月(里芋に似せた上用饅頭)」
←栗きんとん(中は黒い小豆のあん)
←松茸上用(中はこなしの餡)
1個のお饅頭の価格は400-500円。
←正月の「花びら餅」
白味噌味の薄桃色と白い餡で甘く煮たごぼうを包む。
外の皮は柔らかい求肥。
←桜のきんとん(中はこなしの餡)
←祇園祭の頃に食べる「したたり」
琥珀色、マットゴールドの羊羹で少し黒砂糖の味がする。
餅屋の和菓子は1個200円くらい。
春は「桜餅」「花見団子」「よもぎ餅」
←桜餅
←嵯峨嘉の苺大福(苺が大きくて甘い)
5月は「柏餅」「ちまき」
←柏餅
6月は「水無月」
6月30日は夏越の祓い(なごしのはらい)、京都の神社に大きな茅の輪が用意される。
おまじないの言葉を唱えながら8の字にくぐって、本殿にお参りする。
平安時代、御所では夏バテしないように、6月30日に氷室から出した氷を食べた。
庶民は氷室の氷なんか食べられないので、似たような形のお菓子を代用にした。
白(プレーン)、黒(黒砂糖味)、緑(抹茶)
←水無月
夏は「葛饅頭」
秋になると「栗餅」「月見団子」「栗蒸し」
←栗餅と栗蒸し
←さつま芋と小豆の餅
晩秋には「お火焚き饅頭」「猪子餅」
おはぎ、赤飯や餅は常時、店に並んでいる。
お月見の日に月見団子を買いに行っても、店前に行列などない。
京都の人は行列するのが大嫌い。
少量でも店に予約をしておいたり、配達してもらう。
いつも頼む店なら、その頃になると御用聞きで
「今度のお月見の日は何個、持って行きましょ?」
店に買いに行ったり、デパ地下で買うときに他のお客さん何人かとかち合う時がある。
皆、ケースの前に散らばって商品を見定めてる振りをしてるけど、
実の所、自分が何番目のお客かをしっかり知っている。
店に行った時に、商品を見ると同時に自分より先に来ていたお客をチェック。
「あの人は私より前に居た」
店の人も誰が誰より先に居たかを覚えていて、声をかける順番を間違えない。
たまに店の人が間違えて順番が前後すると、お客同士が目で合図して譲り合う。
逆に「私が、私が~」と順番を抜かす人がいたら、店の人が上手に対処している。
バス停も同じ。
京都ではバス停で並んだりしない。
日陰に入ったり、建物のそばにいたり、バス停の時刻表を見たり。
バス停を囲んで半径5M以内に三々五々、散らばってる。
しかし、乗るときは先に待っていた人から順に乗る。
自分がバス停に到着した時に、それまでに居た人を素早くチェックして、その人達より後に乗るようにする。
京都の人は行列をするのが嫌いだけど、順番は守る。
暗黙の了解で昔からこんな感じ。
最近は観光シーズンの銀閣寺道のバス停など、長蛇の列になってる。
普段使ってるバス停で行列ができてたりするとギョッとする。
「ナンヤ、コレ?」みたいな。
そういう時、どうするかって?
歩きます。
行列するくらいなら、歩いた方がマシ。
思慮深く無い人やせっかちな人、暗黙の了解を無視して、我先に~と乗り物に乗る人がいる。
京都の人は怒らないし、注意もしない。
京都の人は大人なので、いちいち、ちょっとした順番くらいで目くじらたてない。
「そんなもん、先でも後でも、一緒やん」
何もしないかと言うと、そうでもない。
「こいつ、何やねん。アホちゃうか」と心の中で思ってジロっと見る。
近くの人と目を見合わせて「へっ」とか「な~」とそれとなく態度で表す。
そんな感じでしょうか。
病院に行ったら待合室で待ってる患者さんを素早くチェック。
「あの人は私より先に待ってたから、私は何番目」
調剤薬局でも同じ。
薬の出来上がり具合で順番が狂うこともある。
薬剤師さんは
「お渡しの順番が前後します~」と大きな声で言う。
食事に行く時は9割がた、予約を入れておく。
行って席がなかったり、待たされるのは避けたいから。
先日、平日の昼に店から徒歩20分のイタリアンの店にランチに行った。
近所なのと、平日なので予約せずに行った。
シェフが病気で臨時休業と貼り紙。
そこから徒歩で10分のスペイン料理の店へ行ったら定休日。
さらに5分歩いてフレンチへ行ったが、外に書いてあるメニューが食欲をそそらない。
少し先のドイツ料理は夜のみの営業。
広い道まで5分歩いて、中華料理も定休日。
5分歩いて開店1年のイタリアンは満員で何人もお客さんが待ってる。
15分歩いて、ピザとサラダのビュッフェの店へ行ったら、待ち時間が30分。
その日はイタリアンの予定だったのに、河原町三条の「むさし」で回転寿司のランチになった。
ランチを求めて歩いて歩いて1時間。
1000円くらいの簡単な昼食だからと気を抜いたのが失敗。
何でも良い方に取って、メゲない私なので
「イタリアンよりヘルシーで良かったやん」
でも、次からは予約しとこう。
by mikiris
第167回(2013年11月1日)*学食大好き
ここ数年、大学の学食だけど、大人がランチに使えるレストランが増えた。
私の母校、同志社大学は烏丸通りにあった学館を2004年に建て直して1階と7階にレストランが入った。
大学の直営ではなくて、専門店がテナントとして入っている。
1階のイタリアンは日替わりランチ500円と価格も安く、テラス席もありカジュアル。
7階のフレンチ「will」はケーキ屋さんのセカンドハウスが運営するレストラン。
最上階にあるので、近くの相国寺や同志社の構内、遠くに東山を眺めて食事ができる。
ランチ2500円~3500円と学生には贅沢なんじゃないの?と思うが、いつも混んでる。
この元学館、寒梅館のホールでは古い映画を上映したり、コンサートや講演会など、何かしらやってる。
入場無料のが半分以上だが、有料の映画やコンサートもある。
私が学生の頃はどこで昼ごはんを食べていたかな~、と思い起こすに、、
近所の喫茶店でサンドイッチや定食、学校の向かいの中華の店で冷麺。
少し離れた高級レストランへ行き1人で贅沢ランチ。
当時も今も、生協がやってる食堂がある。
大きな教室が多い明徳館の地下にセルフサービスの食堂があり、和・洋・中と何でもある。
この一角に「エリカ」というカフェがあり、オムライスとソフトクリームの専門店。
「エリカ」の入り口に券売機があり、そこでチケットを買う。
中に入って席に座り、セルフの水を飲んで待ってると呼ばれる。
薄焼き卵でクルンと包んだオムライスじゃなくて、四角いお皿にチキンライスを盛って上にトロトロの卵焼きを乗せてる。
2012年10月に西門近くに良心館が建設されて、地下に大きなセルフの食堂ができた。
朝8時半から夜8時半まで営業してる。
以前は昼時はごった返していた明徳館地下の食堂は営業時間が11時ー14時になった。
オムライスの「エリカ」も。
今は昔、人の流れが変わった。
私が学食にハマッたきっかけは立命館大学の学食。
JR二条駅近くの大学校舎の8階に京野菜の八百屋さん、かね庄が運営するレストランがある。
サラダバーには季節の野菜が色々あり、ワサビ菜や紫色のほうれん草も葉っぱが柔らかい。
ランチコースは1200円でメインの料理、食後の飲み物を選んで注文。
京野菜のお惣菜、野菜フレーバーのパン、自家製の豆腐、御飯や漬物、デザートはビュッフェ形式で自由に選ぶ。
お惣菜の種類が多くて全種類は制覇できないけど、いつも満足。
年に数回は行く学食です。
お客さんは一般の人の方が多く、年齢層が高い。
たまーに学生風の人が食べてる。
駐車場は10台くらいしか置けないのでタイミングが合えばラッキー。
私の自宅から徒歩で行ける京都大学。
お勧めのレストランが色々あります。
東一条の交差点から南西へ下る道、志賀街道を行くと芝蘭会館がある。
向かいの別館にあるレストラン「しらん」は京都ブライトンホテルが運営する。
昼時の大学近辺の雑踏から少し離れて、落ち着いて食事ができる。
京大は大学の敷地が大きいし、食堂やレストランも多種多様。
雰囲気もグレードも一番上が「しらん」、その次は京大の時計台の中にあるレストラン「ラ・トゥール」。
簡単なランチコースがある。
私は行ったことがないけど、行った人に聞くと、お客さんはベビーカーのママさんや高齢の夫婦が多い。
百万遍のドラッグストア裏にあるレストランが運営している。
京大の正門横にある「カンフォーラ」は総長カレーを提供している。
ランチコース550円とかディナーは夜9時半までで650円とか、なかなかスゴイです。
行ったことないし、行った人も知らないので、コメント無しです。
近衛通りの京大、南部食堂や百万遍を南へ少し下がった西部講堂のルネは通り沿いにあるので一般の人も行きやすい。
西部講堂の横にある建物の2階。
←ルネの2階の入り口
12時になると大混雑なので、授業が終わる前に行くのをお勧めします。
早い時間だったら外階段から2階の入り口から入れます。
←写真以外にも豊富なメニュー
セルフサービスでトレイに載せていく。
料理を注文したり、サラダバーから取ったり、ケースの中から欲しい物を取る。
最後にレジで精算。
同志社の良心館にもハラル食があるが、西部講堂のルネでハラル食を食べてみました。
イスラムでは食に関して厳しい決まりがある。
豚を食べてはいけないし、豚由来の食品、豚の糞を肥えにして野菜を育ててもいけない。
成長ホルモンを使って育てた物もダメ。
蛙や蟹、亀のような水陸両方で生きる物も食べてはダメ。
食べても良い肉は牛、羊、鶏肉。
屠殺方法は機械で殺さずに手で処理して、先に血を抜く。
イスラムでは血を食べてはいけない。
他にも厳しい決まりがあるので、安全な食品として注目を集めている。
←ケバブのメニュー
ルネのハラル食は「ケバブプレート」と「ケバブロール」の2種類。
ソースを2種類選んで、好みの味付けにしてもらう。
スイートチリとマヨネーズを選びました。
ホットチリ、バーベキュー、ケチャップもある。
イギリスやフランスで羊肉のケバブの店を見たが、ここは鶏肉。
←奥の茶色い筒が鶏肉を巻きつけたドネル
味付けをしてないクレープに生野菜と細切りの肉を載せて、ソースをかける。
クレープを巻いて、鉄板に挟んで温める。
←クレープを巻いている所
手で持つと熱いので、袋に入れて出来上がり。
←ケバブプレートは御飯の上に鶏肉が乗っている
←ケバブロールとさつま芋サラダ
一度、本場のケバブも食べてみたくなりました。
by mikiris
第168回(2013年12月1日)*気分は昇り調子
毎日が飛ぶように過ぎていく。
時間が経つのが早いのか、記憶が薄れるのが早いのか。
昨日の事はずっと昔の事のように思える。
カサブランカのボギーは私より若い頃から、こんな感じだったのでしょうか。
2月に大学のゼミの恩師のお祝いの会があった。
瑞宝章を叙勲されたので、ゼミの卒業生200人近くが全国から駆けつけた。
私の学年では15人。
卒業後、何年も経ち、九州から東北まで散り散りになっていたが、クラスの半数以上が集まった。
卒業以来、会ってなかった人も居たけど、お互いに誰かすぐにわかった。
経済学部、金融論のゼミだったので、銀行や保険会社に就職した人もある。
定年間近となり、会社の中で重要なポストに付いている人、本社から別会社に移動した人、色々。
自営業の人は職種が多岐に渡る。
昔の事、思い出話に花が咲いて、何やかやと盛り上がった。
子供に私と同じ名前を付けてくれた人が居た。
「かみさんに言って、字も同じにしようと思ったけど、一字変えた」
卒業後、数十年して知った真実。
「うわー、ありがとう。生まれた時に言うてくれたらお祝いを贈ったのに、、」
先生は引っ張りだこで、順に1人ずつがお祝いを言う機会があったけど、あまり話す時間がなかった。
遠くから来た人を優先して、近くに住んでるの者として、ちょっと遠慮しました。
お祝いの気持ちをアピールする為に着物で参加しました。
今年は家族の増減も入院も無く、ワーとびっくりするようなトピックがなかった。
10月に店主がぎっくり腰と尿管結石のダブルパンチで身動き取れなくなったくらい。
可哀想に10日間は寝たままで過ごし、その後も壁を伝って歩く。
やっと外出できるようになっても、つかまりながら歩いて心もとない。
階段はダメ、エレベーターの場所を探して、そこまでユルユルと進む。
簡単に立ったり座ったりできない。
重い物を持てないし、一人で海外に行って再発しても心配。
11月か12月にオランダへ仕入れに行く予定だったが、今年はあきらめた。
私の気分も「何かを頑張ろう」とか「新しい事を始めよう」という感じではなく、何となく守りに入った一年だった。
平穏すぎて物足りないが、体調も崩さず、ゆっくり過ごした一年。
丸6年を迎えた偽物の心臓は元気に動いている。
年一回の心臓外科での検査と診察で先生から
「来年も元気な姿を見せてください」
調子がいいと、今まで躊躇していたことも出来そうな気がする。
術後4ヶ月でヨーロッパへ仕入れに行ったが、その後は店主に任せて留守番専門。
疲れたり、元気だったりすると毎日の薬の効き具合が急激に変化する。
普通なら術後半年で薬の量が安定するのに、私は6年経っても安定しない。
毎月の検査の結果に一喜一憂していたが、気にしすぎて怖がってばかりでは、何も出来ない。
来年は新しい事を始めたり、もっとアクティブにやりたい気分。
色々と計画は練っている。
北海道の旭山動物園のカバが水中を走る姿を見に行きたいし、
一度、ペンギンに触ってみたい。
ペンギンは卵を産むから鳥だけど、羽なのか、毛皮なのか、触って確かめたい。
確かめる為に京都の動物園へ行ったが、柵のあるプールの真ん中の島に立っているペンギンには手が届かなかった。
ヨーロッパへ仕入れに行くのも計画中。
この15年間、オランダ、ベルギー、イギリスを中心に通っていた。
乗り物の関係や長く滞在できないので、フランスはご無沙汰だった。
行ってみたら、何か、面白い物が見つかりそうな予感がある。
パリや南の方へ行ってみよう。
一度、湯治(とうじ)というのをやってみたい。
山の中の露天風呂や潮風に吹かれて入るお風呂にあこがれる。
そんな場所で1週間とか10日とか、ゆっくりする。
今は、たまにしか行かないので、長湯して翌日はがっくり疲れる。
湯治に行って、最初の日は10分だけ、翌日は20分と少しずつ時間を延ばして温泉に入る。
こうしたら、最終的に長湯をしても疲れないらしい。
遊びで長期休業は無理なので、当分は湯治はお預け。
京都に住んでいると、毎日の通勤の風景が四季折々、とても綺麗。
美味しい料理を食べさせてくれる店も行きつくせない程、何軒もある。
お寺や美術館の数も多い。
住んでいる京都も満喫できてないし、こっちも要チェック。
ここ数年、50年代のジャズのレコードがデジタル化されてCDとして再販されてる。
ジリジリというレコードの雑音も消されて音質もいい。
レコード2枚を1枚のCDに入れてあるのや、ベスト版、レコード8枚組みもある。
今のお気に入りはレム・ウィンチェスター。
ビブラフォンで色々な曲を演奏しているが、若くして亡くなったのでレコードが少ない。
聴きすぎて飽きるので、次々に新たなお気に入りの音楽を探さなくては。。
新たに、今までやったことない語学にも挑戦したい。
今までにフランス語、英語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、ポルトガル語、中国語をやってみた。
モノになった物、結果がゼロに等しい物、色々。
この年になって、語学学校の初級に入って、ついて行けるかどうか、頭もカチカチに固くなってる。
集中講座はとてもついていけないので、週に2回の普通クラスで、ボケ防止も兼ねてやってみます。
「もー、この年になって、そんな難しい事やら、新しい事、やりたないわ」と何年もそんな調子だったが、ここに来て急に気持ちの変化。
こういうのは、何なんやろ。
線香花火が燃え尽きる前の最後の力を振り絞ってるのに似てる。
頑張りたい気分になってます。
来年は午年。
早駆けで、やりたい事、好きな事を前倒しでどんどん行く。
羽目をはずして、どんどんやる。
欲深の一年にしたいと思います。
by mikiris